ペンギンのリーダシップ
これが、『リーダーシップ論』で有名なコッター教授の著書だとは思わなかった。
カモメになったペンギン
ジョン・P・コッター (著), 藤原和博 (著), 藤原 和博 (監修)
で、この本は非常に簡潔にリーダーシップとして必要な要素が書かれている。
ペンギンの世界に例え、誰が読んでもわかるように書かれたリーダーシップ入門書だ。
何で、このような形で本書が書かれたか疑問に思っていたが、その答えは本書内にあった。
ストーリーの始まりはペンギンの氷山(コロニー)が崩壊の危機があるというもの。
それに気づいた主人公はペンギンのリーダー衆に、この危機的状況を試みる。
だが、ペンギンの世界だけあって、皆が理解力が高いわけではない。
論理的な説明では、半数の人たちが理解できないだろうと考える。
そこで、主人公は実際の氷と雪で作った氷山の模型によって説明を試みる。
これにより、100%とはいかないが多くのペンギンの理解を得ることが出来た。
つまり、本書はコッターが作った「氷山の模型」であるということ。
過去のコッターが書いた書籍は20%くらいの人しか理解できないかも知れないが、これなら読んだ人の80%くらいは理解ができる。
営業をしていても思うが(このブログも)、どうしてもそのまま表現すると内容が難しくなってしまう。
そこをどうやれば簡単に表現できるかは、レトリックが重要な鍵だとは感じているんだけど・・・。
なかなか、難しい。
リーダーシップとレトリックのどちらも学べる一冊だった。
ちなみに、本書はコッターの『企業変革力』を示したものらしい。
※企業変革の8段階のプロセス
1.危機意識を高める
2.推進チームをつくる
3.ビジョント戦略を立てる
4.ビジョンを周知する
5.メンバーが行動しやすい環境を整える
6.短期的な成果を生む
7.さらなる変革を進める
8.新しいやり方を文化として根づかせる