これは起業バイブルだね

『ウェブ時代5つの定理』を読む。



ウェブ時代 5つの定理 この言葉が未来を切り開く!

梅田望夫 (著)



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シリコンバレーの創意工夫に満ち溢れる環境に憧れ、生活の場を変えた梅田氏が書くだけあって、内容的には日本とシリコンバレーの比較的なものが強く感じる。



その比較の中で、特に印象に残ったものはこれ。





日本の場合、「チームワーク」という言葉に優秀な個というのが前提が自動的にビルドインされていないところが落とし穴だと思います。

「チームワーク」といえば「メンバーの痛みが理解できる」「困っているほかのメンバーを助けてやる」といった相互扶助の概念と紙一重になります。

ややもすると、それは日本特有の「群れたがり」「つるみたがり」の指向性とも重なってしまう。



「チーム力」とは、「異分野のその道のプロ」が組むことで相乗効果をたたき出す「プロフェッショナルチーム」のことを意味します。






同感。





以前、このブログで書いたように日本のチーム力は「自分の感情を理解してくれる人との依存的関係性」だね。



http://naotake.blog.drecom.jp/archive/375



とにかく起業するにあたっては、誰と組むかを重要視している。

これは『ビジョナリーカンパニー2』と同じ定説。





で、梅田望夫氏は『自分探しが止まらない』の中で、ウェブ社会で働く若者の教祖的存在として紹介されていた。



これにより、趣味でプログラムをやって仕事にもつかなかったような人たちに日の目をあて、逆に単なる企業プログラマとの意識的な格差ができてしまった。



意識的といっているのは、まだ技術力と収入が比例していないからであって、起業していくハッカーがこれから大金を掴む時代となれば、日本の社会は逆転する。



ただ将来、単なる企業プログラマでもヒエラルキーの階層をあがるだけで給料が高くなることが、今と同じく変わらないようであれば、梅田望夫は『自分探し〜』で言われているような、単なる自己啓発を推すおっちゃんになってしまう。



日本が起業しやすい土壌になれば、それが逆転するんだが。

どうなるんだろうか。



少なくとも、本書はこれから起業する人たちにとってのバイブルとなるんだろう。