「森伊蔵」の苦悩・・・

先日とあるSIベンダーのマーケット担当の方と飲みに行く機会があった。



その飲み屋は芋焼酎の種類が多く、その話題になり、面白い話を聞いた。





実は、そのベンダーに森伊蔵の蔵元から相談があったとのこと。



それは、



「飲みたい方に出来るだけ飲んで頂きたく定価で販売しているものの、オークションなどに出展されて、何万円という価格で再販されるのが、悲しい。何とか、ITで解決できないものか?」と。





この「森伊蔵」は、芋焼酎では最高峰の品。定価は3千円くらいだが、オークションでは3〜5万円の値段がつく。



それを、ITで解決ということで、その方はいろいろ考えたらしいが、思いつかなかったとか。



物流的なものでなら、解決できるが、そしたら結局オークションで売るのと同じ価格くらいになってしまうと。





こういう時ってITって無力だなぁとつくづく感じる。



善意で作ったウェブサイトも、金儲けにですら簡単に使われてしまう。「YOU TUBE」同様、オークションサイトも本物か偽者かとか、製造元の意図する部分に沿っているかなどということは、管理できないし。





何気に、IT以外で解決できる手段はあると思うんだけど。



最も解決に近いのは、そのものの価値をあげてしまうことかな。



「定価をあげて再販しても利益が出ないようにする」「現地でないと飲めないように地域的な制限をする」「量を減らして発送することで単価を下げ、再販の利益が出ないようにする」「取りに来た人にしか渡さない」などなど。



でも、これをやると製造元の方の「適正価格で美味しく飲んで欲しい」という気持ちに反する。そういう利益に走らない蔵元の心意気が常にNo1ブランドたる由縁なんだろう。



でも、考えれば何かあるはずだよね。





まあ、そんな蔵元の考えだからこそプレミアがつく。

何万円という値段でも欲しい人はいるんだから、それだけ価値がある証拠。しょうがないのかな。





ちなみに、うちの近所のマル○ツでは、ギフト商品として「魔王」が2万円で売っている。定価2千円そこそこなのに、1企業があからさまにやっているからひどい話だ。