マシュマロ実験
1960年代にアメリカのスタンフォード大学の心理学者達で行われた「マシュマロ実験」というものがある。
4歳の子供の目の前にマシュマロを置き、15分間食べるのを我慢できたらもう1個マシュマロをあげるといいその場を去り、15分後までその子供を1人でマシュマロの前に残しておくというもの。
そして、何十年後かにその実験をした子供達の状況を確認したところ、マシュマロを食べるのを我慢していた子供の方が、社会で成功しているというもの。
この実験事態は有名な話であり、様々な書籍でも紹介される。そして、このマシュマロを我慢することが何故成功するのかということを、物語調で紹介しているのが『成功する人のシンプルな法則』だ。
この本を見ていて、先ず思い出したのは、「狩猟文化と農耕文化」の違いだ。目の前の利益を求めるのか、利益を育てるのかで、どっちが得するかは一目瞭然。もちろんそれは長期的に見た場合ではあるが、人の一生という長い期間を考えると、やはり視点は長く持ったほうがいい。
そして、それは「お金」というものだけではなく、人間関係などにも当てはまる。短期的に自分の利得を得るためには心理術などを使い人をコントロールした方が手っ取り早いが、長期的な関係を気づきたいのであれば、長い時間をかけてお互いが納得するようなものを築きあげたほうがよい。
長期的な視点で物事を見ることが成功の秘訣。この物語の中で重要なことはこれに限る。特に主人公の名前が【ペイシェント(忍耐強い)】という名前なのが、それに現れていた。
子供の頃は大人になれば忍耐強くなるものとは思っていたが、それは意識しないと出来ないことが、ここ最近わかってきた。ダイエットや禁煙と一緒で、行動することが全て。
直ぐにマシュマロを食べてしまわないよう、気に留めておくべきおく本質的なことが書かれた一冊だった。
本書55pより
・マシュマロを直ぐに食べるな。しかるべき時期まで待てば、もっとたくさんのマシュマロを食べることが出来る。
・成功した人間は約束を破らない。
・1ドルが毎日倍になれば、30日で5億ドル以上になる。
・他人を自分の望む通りにさせたかったら、その人に自分を助けたいと思わせること、そして自分を信頼させることが必要。
・他人に自分がして欲しいことをさせる裁量の方法は、その人に影響を与えること。
・成功した人間は、成功しない人間がやらないことを率先してやる。
・成功するかどうかは、その人の過去や現在の状況によって決まるものではない。あくまで成功するために必要なことを進んでやろうとするかにかかっている。