急激な変化・・・

常に変化していくためには、大局観が必要だと思う。



そのための指針は持つべきもので、自分自身の方向性を見直すものは、昨日読んだ『7つの習慣』であるが、世の中全体を見渡すためのツールも必要となってくる。



ここしばらくは、自分が大いに参考にしているのは、大前研一氏の書籍となっている。なかなか自分が働いている視点からだと、大前氏の世界観は広すぎるようだが、数年後には自分たちの世界まで落ちてくる、ないしは自分がそこに到達するだろうところなので、常に見ていく必要があると感じる。



特に、大前氏がアップルのITMSYouTubeに注目していたり、これらから発展していくeコマースやキャッシュレスという部分においては、WEB2.0的な世界とは切り離せないところ。



で、今回読んだのは『新・経済原論』。氏の書籍は『即戦力の磨き方』以来、久しぶりであったが、全500ページに渡る長編であっても、いつもながら読みやすく、飽きることなく一気に読めてしまった。

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その多くは、世界がボーダレス化しており、国境という概念がなくなっていることを述べている。当然、それはインターネットの世界的な普及であり、既にインターネットを考えずにビジネスは考えられないかのように(人によって見え方は違うと思うが、自分にはそう見えた)。



とにかく、大前氏の考える世界はとにかく広い。国家レベルにまで話が及ぶ。それは自分には関係ないと思っていたら、だめなんだろうな。それなりに1企業の事業戦略を立案する立場に立つのであれば、これくらいの視点は持っていないとビジネスなんて創れないんだろう。



経済の原理原則がインターネットと時代の変化と共に変わりつつあるということなので、それは世界レベルではなくても、日本国内にも当てはまる。これを無視するとどこまで小さなレベルで事業をするのかという話になる。



恐らく、このインターネットを無視したビジネスをするのであれば、決まりきった取引先との商売か、近隣住民のみを相手にする個人商店レベルのビジネスモデルになってしまうような気がする。というか、現にそういう商売をしているところはそうなんだろう。



まあそれはそれで、もう少しそれを個人レベルに落としていくと、インターネットの普及のように、突然の技術革新で世界を変えるものが出現することで、既存のビジネスが淘汰されていくことになる(これはWEB2.0の概念だね)。つまり自分がやっていることが商売にならなくなっちゃうってこと。駅前で音楽ショップやってたら、iPodが出てきて誰もCD買ってくれなくなるのと、同じようなことが、わが身に降りかかる可能性も。



そういう中で、如何に自分のキャリアを捨てて変化していく時代に、自分のスキルを合わせていかなければならない。そのスキルとは大前氏の『即戦力の磨き方』にある「語学力」「財務力」「問題解決力」の3つなんだろう。



教育が就職という目標を達成するためのプロセスではなく、一生続く継続的プロセスであることを認識しなければならない。



いざとなれば自らのキャリアを全て捨ててでも、新たにチャレンジできる資質を身に着けることが、これからの社会では求められている。その中で、少なくとも、企業が提供する教育は、目先の仕事を片付けるためのものがほとんどなので、それ自体もう古いものになっている。



これからは、「与える」「与えられる」教育は終わりで、自らが「選択する」という姿勢が必要となる。これから企業が与えられるものは、「個人情報保護法」とか「内部統制」などという新たな制度の遵守に関わるものだけになるだろう。そして、それは多くの企業でeラーニングに置き換えられている。つまり、企業側の価値観ですすめていく社内研修は、ほとんどなくなっていくか、意味をなさなくなるんだろう。新しい秩序とは関係ない、古いビジネスモデルの企業を除いては。



とまあワールドワイドな視点っていわれてもいまいちピンと来ないが、無意識のうちに身の回りがそうなってるんだろう。こっちから、ある程度向かっていく姿勢がないと、ひたすら受身のままの生活が待っているのは、実感できる。



見方を変えれば、もうとっくにそうなっているが、あからさまに表出してくるのは、多分自分らが、とある企業の中心になる40代の頃には既にね。