インプットとアウトプットの間
より良いアウトプットを出すために、様々なプロセスが各書で論じられている。
立花隆氏の『「知」のソフトウェア』は1984年に出版された書だが、その書で書かれている解は現代にも通ずるものだろう。
インプットの方法とアウトプットの方法は、それは多くの書籍や文献に書かれているように、人それぞれの方法があり、自分に合う方法を見つけることにより、より精度を上げることが出来る。
ただし、質というものはそのインプットとアウトプットの間にある。
これは、現代の脳科学でも具体的には解明されていない、人の創造力である。この創造力はコントロールすることが出来ない。なぜ、AとBとCという情報からXという解が出てくるのか、それは解明されておらず酒を造るときの発酵する過程と同じだという。
酒を造る過程では、どんなに良質の材料を揃えても、もろみの発酵次第で、アウトプットの良し悪しが決まる。この発酵は自然に委ねるしかなく、人はそれが上手くいくよう、その環境を整えるしかない。
人の脳が良質のアウトプットをするのも同様だ。創造性が発揮される環境に身を置いたり、リラックスしたり、自分を追い詰めたり。その中から偶然に良質のアウトプットが生まれてくる。ただし、確実に良質のアウトプットが生まれるとは限らないのが、面白いところ。
つまり、良質のアウトプットを生み出すための立花氏が考える解は「わからない」ということ。
ただ1つだけ言えることは、インプットの量を増やすことだそう。
量を増やしたら、質を高める。
読み始めてくだらなかったり、わかりにくい本は読んでいて時間の無駄なので、途中でやめたほうがよいという。
要するに、少なくともインプットがアウトプットを左右する。インプットなしに、良質のアウトプットなんか出てこない。
良質のアウトプットを出すためには、まずはインプットを増やすことから始めると良いだろう。