島流し・・・

GWは八丈島へ。



八丈島というと、島流しの場所としての流刑地のイメージが強い。

※細かい歴史はこちら(映画「るにん」HPより)

http://runin.jp/hachijojima.html



そんな、自分勝手な先入観で訪れたので(ほとんどの人が、ダイビングや釣りを連想すると思うけど)、その地形の厳しさに目が行ってしまう。



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東京から10時間の航路のあと、こんな風景が目に入る。

島のほとんどが山なので、海に面するところは断崖絶壁。だからこそ、どこから見る景色も素晴らしい。



特に、その象徴が八丈富士。

こんな風に取ると、何となく葛飾北斎富嶽三十六景にも見えてしまう。

(ちょっと海が青々としすぎだけど)



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この自然の壮大さから、江戸時代の流人がここに流されてきた時は、どう考えても脱出が不可能だったんだろうと思ったら、ここでの流人の生活は意外とゆるゆるだったらしいね。



流人といえども、ここの中では、自分の好きな商売をやって良いらしい。それが、八丈島独特の文化を作り上げていったんだろう。



特に、自分にとっては芋焼酎が、一番の楽しみ。



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基本的には、芋焼酎麦焼酎ブレンド。とても飲みやすい。



ここの島の焼酎は、その年、その年で、人気のある焼酎が変わるらしい。いつから始まったかわからないけど、その年に飲まれる焼酎が決まっているので、他の焼酎は在庫が余る。その在庫期間に寝かされることによって味が良くなるので、それが次の年に飲まれる。



こんな感じで、5つの酒造の焼酎が毎年順番に人気が出るんだと。ちなみに、今年の人気は「情け嶋」。初日に1本空けてしまい、まんまと次の日は二日酔い。



そんな二日酔いの中、温泉は気持ちいい。

「みはらしの湯」という温泉があって、ここからの景色は絶景。

こんな景色を見ながら、温泉入れるんだから最高だ。



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2日連続で、ここの温泉へ行ってしまった。



ちなみに楽しみにしていた「島ずし」は、数軒回って問い合わせたけど、どこも予約制。普通に食されない観光客向けのものであるので、特に興味が持てずに食べずに帰ってきてしまった。



また、八丈島の「くさや」は伊豆七島の中でもマイルドな方らしく、臭みがなくとても食べやすい。チーズみたいな感じだ。



今回は、食というよりも大自然を体感できた旅だった。

ここまで海と山の存在感がある島は、アジアにはないんじゃないかな。



コンビニとかもなく不便だけど、ちょっとした島流しを味わいたい人は、行く価値あり。飛行機だと羽田から45分だけど、そこはフェリーで10時間かけるところに意義があるね。