自販機が先か、飲み物が先か
システム開発やってた頃には、頼まれたものを作るだけなので気にもならなかったが、商流を作ることの難しさを営業になってから、長い間感じている。
どんなに素晴らしい商品やサービスを持っていても、それらを伝える術を知らなければ、世の中にいとも簡単に埋もれてしまう。
プロダクトアウトの発想ってそんなもんで、作っている本人が商流なんて考えなくてもヒットする商品がある。
いわゆる「口コミ」ってやつが、そうしているのかも知れない。コンシューマー向けは幾分可能性があるかもしれない。
ただし、話題にはなっても、これらはまだ売上になるかとは別の話だけど。
自分が言っているのは法人向けのビジネスのことで、これがまたやっかい。
コンシューマー向けと同じようにSEMを施しても、これが全くもって意味をなさないことが多い。
本質的に誘導したページに効果的なメッセージを残せないということがあるが、検索エンジンでそこそこ問合せがあればラッキーなんてことは、どこの企業も同じように考えている。
少なくともSEOをしているってことは、携帯電話を持っているくらい当たり前のことなんだよね。中には、自然と自社のホームページがそうなされていることに気づかない人も、山ほどいるんだしね。
でもって、SEOで自社サイト来て、メッセージが伝わったとしても、法人向けのビジネスってアマゾンで書籍買う程気楽なもんじゃない。
結局問合せの対応しなきゃならないから、営業の能力にも差別されちゃう。
ひどい場合は折角そこまでのプロセスを作っても、まともな営業がいない場合もあるんだから、ハードルが高いよ。
そんだけいろいろ取り揃えたとしても、「内部統制」みたいにお客はみんな時代の流れに流されて言っちゃうんだから。ホリエモンみたいに社長自ら有名人になることで、売上を伸ばした方が早かったりする。
でも、そんな上手い具合には中々いかない。
法人向けはビジネスの潮流を掴むマーケットインか、世の中にない新しいコンセプトを打ち出す(としても、よほどの新規性がないと)か、既存のチャネルを使うかしかない。
で、楽なのが一番最後のやつ。
大企業が得意なやつ。完全なパクリで大したことないサービスが売れてしまう。
コカコーラの自販機にある「ドクターペッパー」みたいなやつだ。
こんなのは、伊藤園の自販機にあっても売れないよ。
逆に、大塚製薬のポカリスエットは自販機のチャネルが少ないのに、アクエリアスよりシェアが高いんだから、これまた凄い。
何となく、こんなことを何年も考えている。
旨い料理屋を作っても、人通りが悪かったり宣伝が下手なら顧客はこない。
宣伝が上手くても、味が不味ければ客はリピートしない。
どんなビジネスをやるにしても、それにお金を払う人がいる限り、全てに共通する。
もの凄く勉強して資格を取ろうが、問題解決スキルをあげようが、これが出来ないとビジネスにはならない。
チャネルと商品コンセプトのバランスは悩ましい。
まあ、1人で考えるから悩ましいのだろうけど。単純に会社起こすなら役割分担できる人探せばいい話だ。じゃあ、自分はどっちを取るかが問題だ。実は、まだどっちも特出しているわけではないので。
恐ろしく当たり前の内容のブログではあるけど、何だかここ最近自分にとって重要事項となってきていること。
従業員のモチベーションとか、今はどうでもいい。だって、モチベーションの前提は会社が儲かっていると感じていることが大きいからね。大企業に行けば、どっちも作りやすいので全てをバランスよく出来るんだろうけど。
やっぱり、基礎はビジネスモデルの構築にあるんだろう。