33歳対380歳

ヒエラルキーの強い取引先との早朝からの打ち合わせ。1対8という劣悪な状態ながら、ちょいと喧嘩腰で主張を明確に伝えることで事は収まったが、頭から血が落ちない。

そんな中、梅田望夫氏の『ウェブ時代をゆく』の序章を電車の中で手をつける。



そこに養老孟子氏の言葉のこんな感じ引用があった。



「今の時代年寄りが威張り、若者にとってジャマになるのは仕方がない。そうなると、その年寄りがいないウェブの世界は若者の格好の場だと。



そういえば自分はこういうヒエラルキーな世界に嫌気がさして、今の会社に来たんだったっけ。

自分が選択したのはウェブ社会ではなく、ベンチャー企業だ。



で、ヒエラルキー社会の中に自分がいると窮屈だけど、外からぶつかって思うのが本当に弱弱しい。

外からぶつかると明確にわかる。上司の顔色見ながらの発言なんてたかが知れている。8人もいりゃあ、みんな余計なこと言わないように慎重にしゃべる。

一方、こっちは1人出し真正面からズバズバものが言えるから楽だ。



1対8を年齢で対すると「33歳対380歳」くらい。

3人集まれば文殊の知恵というが、ただ単に足しただけのでっかい年寄りになることもあるんだ。



とそんな会社をバカにする一方、もうそういう世界に戻れないかもという思いも出てくる。

特に危機感は持っていないが、この先どうなるんだろうか?

しかも、時が経つにつれ、自分自身が若者の邪魔をするオッサンにもなっていくんだろうし。



なんて考えているうちにとある大手航空会社に訪問。

ハーバードビジネスレビューに海外の航空会社の事例は良く乗っているけど、何で日本の航空会社は乗らないんでしょうねぇ」なんて話を切り出してみた。



そうすると、やはりヒエラルキーの話に。何でも生え抜き組はヒエラルキーに縛られ保守的なんで、その人なんからの中途の人が新しい取り組みをして支えているんだとか。

こりゃいいこと聞いた。大企業でもそういう文化を持つところがあるんだ。



とまあ、前向きになり、将来に向けて希望が持てた。

少しばかりは、大企業で世界的なでかいことやりたいという気持ちも少なからずあるので、希望がつながる。

それでまた帰りの電車で第二章を読む。



ウェブ進化論』を読んだときは、まだヒエラルキーの強い会社におり、

結構、この本が転職を考えるきっかけとなった。これを読むまで転職って考えてなかったからね。

とても狭い世界にいるのがくだらないと思ってしまったんだ。



その後、梅田氏の新刊が出た今、自分自身「あちら側」を作る会社に居る。

梅田氏が言う、グーグルを常に意識して成長を目指すベンチャー企業の1つだ。



これを読んだ後、自分自身のアクションがまた変わるのだろうか?



こんなに楽しみな本は久しぶりだな。





余談だが、こんな一連の流れの途中、昼時の荻窪のラーメン屋で今の会社の採用担当と会う。

1ヶ月前に退職してしまったんだけど、自分が今の会社で一番最初に会った人で、とてもお世話になった。

台風の日に飲んだばかりなのに・・・。偶然の出会いって面白い。