営業は感性が大事だよ

早いもので、営業に職を変えてから4年が経つ。



ただこれまでの間、自分自身を営業という枠に当てはめたことがない。

もしかしたら自分自身に営業という自覚がないのかもしれない。



はっきりいうが、つい最近まで「何となく」で営業をやってきた。

でもまあ、何とかなっている。



「何で何とかなっている」のか知りたく、最近は営業関連の書籍を手にすることが多い。

例えば、今週号のプレジデントなんかも、ためしに手にとってみたりも。

(プレジデント自体には特別目を引くような内容はなかったが・・・。)





PRESIDENT (プレジデント) 2008年 3/17号




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そうしていくことで、何となく営業として大事なものがわかってきた。





恐らく一番のポイントは「相手の感性を理解する」ことだと思う。





例えば時間で例えてみると「今すぐ資料が欲しい」といわれた時の今すぐは1時間かもしれないし、1日かもしれないし、3日かもしれない。



相手が1日を期待しているのに3日かかった時点で、顧客からの信頼は薄れる。

商品がよほど魅力的でない限り、この営業には声はかからない。



「自分だったらこう感じるから、顧客もそう感じるだろう」というのは一切通用しない。

世の中の定理として80%の人がそう感じていたとしても、顧客が例外の20%にあてはまることは珍しくない。



さらにひどい例でいうと、就業時間を言い訳にスピードが遅れること。

就業規則がしっかりしている老舗企業にこれは多い。



2,3日外回りがびっちりなので資料を作る時間がないという言葉を、こういう会社の営業からよく聞く。

さらにひどい例は研修が数日入っているので、それが終わってから対応するというもの。



そんなのは関係なく、顧客が明日欲しいといえば、明日に提出するべきだ。



神田正典氏の『仕事のヒント』で、自分が一番納得した言葉がこれだった。

「21日以内に相手を3回感動させれば、顧客は注文してくれる』



ビジネスチャンスがあるときに、スピーディに短期的にたたみかける行動が何よりも大切だ。

また、何よりも「顧客志向」であることが。







次に大切なのは「心配性」であるということ。





顧客への提案が心配であれば、出来る限り入念な資料を用意したほうがいい。

また、自らの売上が心配なら、できるだけ多くの見込客を囲っておく必要がある。



その心配性こそが「こだわり」となって形に表れる。





ただ、これらの2つの行動が許されるのは、人の創造力の強みを意識している企業となる。

ドラッカーが「マネジメントとは誰かの足を引っ張る仕事」と言っているように、残業を制限したり、何でも平準化することによる効率性を求めてしまうと、それは出来ない。





こうしてみると、企業文化に左右されがちな職種なので、営業職をするのであれば、自分のスタイルに合った企業を選ぶことが重要となる。



プロセスがしっかりとしていることで、決められた時間内を創造なく決められた様式によって効率的に動くことだけで、結果を出ることをよしとする人もいる。

(多くの人が考える営業というのは、こっちだと思う)





自分自身は顧客志向が強いので、好きな仕事でなければ力を充分に引き出せない。

今まで何とかなっているのは、そういう部分で企業文化があっているからなんだろう。



まだまだ営業経験も4年。

もし、あと10年営業やってるとしたら、その時はどういう風になるんだろうか。



年数を重ねるごとに、自分自身の提供価値を高めていくことを意識しないと、営業としては成長が止まるんだろう。



どうしても営業というのは商品に左右されがちだが、人としての提供価値を高めることで、自らがその価値をコントロールできるようにならなければ、営業を続ける意味はなくなるね。