経営者と技術者
いわずと知れた名コンビ。本田宗一郎と藤沢武夫。
実は、この2人に関するものを読むのは初めて。
経営に終わりはない
藤沢 武夫 (著)
自分のように詳しくしらない人間にとっては、本田といえば本田宗一郎。
社長なんだからそう思うが、実は社長らしい経営を担ってたのは実は藤沢武夫だった。
本田宗一郎はプロの技術者。それを経営面から支えたのが藤沢武夫。
「金はどうにかするから」という一言があるから、本田も技術者として仕事に専念できた。
機械メーカーとしての話だが、情報システム業界の経営者にとっても参考になる。
現場社員をただのプログラマとしてみるか、技術者としてみるかで大きく違う。
そのためには、経営者も経営のプロじゃないと技術者には失礼になる。
現場の人間に経営の心配なんかさせず、目の前の仕事に専念させることは経営者の最低限の責任だね。
一方、バリバリの技術者である岡野雅之氏の一冊も読む価値がある。
この方も初めて知るが、テルモの痛くない注射針を技術的に実現し、NASAなどからも注目されている、下町の町工場の経営者らしい。
学校の勉強だけではメシは食えない!―世界一の職人が教える「世渡り力」「仕事」「成功」の発想
岡野 雅行 (著)
人生相談みたいな内容になっていて面白い。
とにかく回答が的を得ているというか、納得できる。
この人と、以前紹介した岡本太郎は通じるところがあるね。
http://naotake.blog.drecom.jp/archive/394
名言が多いので読む価値あり!
情報はお金と同じ。使えば使うほどめぐりめぐって自分のところに戻ってくる。
俺は、人との縁はわざわざ切らないよ。だって自然の摂理で自然といなくなっちゃうんだから。自ら狭める必要はないんだよ。
この人の技術の根底には「誰もやらない技術に挑戦する」のはもちろん「誰もやらない簡単なこと」もやるということがある。
儲からないような簡単なことを、技術的な工夫で儲かるようにするのが凄い。
で、小ざかしいことをごちゃごちゃ考えずに、この人みたいにまっすぐ生きることは大切だ。
その道のプロと呼ばれる人ってみんなそんなような感じがする。
物事をとてもシンプルに考え、細部はごちゃごちゃ考えず、軸をぶらさずまっすぐ突っ走る。
この2冊は、仕事の姿勢を考える上で、とてつもなく参考になった。