循環が人を育てる

循環していろいろな人に順番に役割が回ってくるからこそ人が育つ。



数日前に「10年間は泥のように働け」といった発言が話題になったが、その考えこそが企業内の人の成長を止めてしまう。

我慢して同じことを何度も繰り返しても人は成長しない。

新しいことにチャレンジできるからこそ好奇心が芽生え人が成長する。



これは、企業内であろうが学校であろうが理論は同じだ。

「教えることとは、学ぶことを教えることだ」というように。



1つのポジションに同じ人が居座っていると、いつまで経っても循環は起こらず人は成長しない。



佐藤優の『野蛮人のテーブルマナー』に書いてあったが、芸能界は和田アキ子があのポジションにいるから、循環せずつまらなくなってきているという。

一方、AV業界は使い捨てで1年で循環するから、世間が飽きずに市場が活性化し続けているんだとか。



同じ人が同じポジションに居ると、外から見てもその企業はつまらない。

だから、大企業なんかは社長が変わると、大いに世間に注目され騒がれる。



なぜ、こんなことを考えたかというと、上司が退職して独立したので、自分にセミナーで講演する機会が回ってくる。

講演で話すことはたまにはあったが、自分の理論を展開してのビジネス的な内容は初めて。



ただ、このブログに書いているようなことを、理論をつけて話したら案外受けていて、見に来た人がブログで取り上げてくれたりしていた。

ただ、つまらないのは、同じ内容の講演を少なくともあと2回やらなければならないこと。

新たな理論を思いついてしまったから、なおさらだ。



講演内容も循環させないと、みんなが飽きてしまう。

一方、それを循環させようと試みることは、思考自体を育てる。



講演を例えばであげると、同じ内容のセミナーを続けるのであれば、内容を循環させるか、講演する人を循環させたほうがいい。

同じ内容で同じ人が話し続けると、何にも育つものがない。



たまたま講演でそのようなことを思ったが、企業内で人が育たない理由の多くは、権力を持つ誰かが様々な流れを滞留させているからに違いない。



その時は、自らが別の流れに飛び込むことで容易に解決できるんだけど。

そんなには簡単にいかないもんなんだろうけど、これを意識するのとしないのでは大分違うんじゃないかな。