働くことに悩みはつきない
前のブログで紹介した「悩み」についての続き。
http://d.hatena.ne.jp/naotake1974/20080929/1222703828
仕事をする上での悩みは数多くあると思う。
特に今の時代では、転職という選択肢も含めて、その組織に属することが自分にとってベストなのかを、問うことも多いだろう。また、部下を持つ人にとっても、その組織環境が適切かどうかに、頭を悩ますことが多い。立場がどうであれ自分に最適な環境で働きたい、最適な環境を提供したいと思うのは共通だといろいろな組織を見ていても感じる。
で、自分に最適な環境を見つけたいという視点でいうと、HBR10月号は先のブログでも紹介したが、とても参考になる。
Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2008年 10月号 [雑誌]
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悩みは、人それぞれだが、大きく2つに分かれるだろう。1つがキャリアという視点。もう1つがワークライフバランスという視点。
キャリアにおいては、内省をどれだけ出来ているかがポイントになるという。自分の長所と短所をきちんと分析できているか。自分の短所を理解できずに、ただ信念だけで不得意なキャリアを積もうとすると、努力ではある程度のところまでいくが、相当のストレスになるという。少なくともキャリアを積む場合でも、自分の長所に適しているということは"長期的に見たら"重要なポイントになりそうだ。
これは、キャリアに対する基本的な哲学。
1.キャリアマネジメントは100%自己責任である。
2.一般通念に警戒せよ。
3.ある場合は勝利に至らない場合もあろうが、時が経てば必ず勝つという信念を持つ。
1番はキャリアは自分自身で考えろ。2番はトレンドに流されるな。3番は時間がかかるということを理解しろということ。的をついた3項目だね。
次に、ワークライフバランスについて。これは、ただ単に早く帰れて自分の時間を充実させるということだけではなさそうだ。そもそも仕事でストレスを感じるようであれば、早く帰れてもバランスを取れているとはいいがたいからね。
本書ではそれを「活力」という言葉で表現し、4つのチェックポイントを設けている。その4つとは、「肉体」「感情」「知性」「精神」を指す。『7つの習慣』を読んでいる人には、パッとくる4項目だ。つまり7つ目の習慣である「刃を研ぐ」ことが重要となってくる。
この中で、特筆すべきは「精神」におけるチェックポイントかな。
・自分がいちばん得意な仕事、好きな仕事をする時間が十分でない。
・人生で一番大事だと思うことと、実際に時間と活力を割いていることが大きくずれている。
・職場での判断が、自分の強い目的意識からくるのではなく、外部の要求に影響されることが多い。
・周囲の人や世界にプラスの影響を及ぼす活動に、十分な時間や活力を割けていない。
つまり、自分の持つ人生の価値観のもと、仕事が出来ているかであり、仕事上精神を健全に保つためには、自己の価値観がないと成り立たないいうようなもの。話を広げるとワークライフバランスというもの自体が闇雲に時間配分をするのではなく、それぞれの価値観にあった活動を推奨して、精神的な充実を目指す。
企業側が得られるものとしては、精神的に健康な従業員を増やすことによる、職場の活性化。もっと極端にいうと生産性の向上ということになる。だから、「ノー残業」という形で時間を分けただけではワークライフバランスにはほど遠いということになる。
経営する側は、とてつもなく大変だが、これらを念頭に置いた環境を整えることが多くの従業員から求められている。一方、経営者だけではなく、従業員自身も「自己マネジメント」が出来ていないと、周囲の人間を振り回すだけで、最終的には呆れられて見放されるだけなので、自己形成という努力は必要となる。
ちょっとばかり難しく書いているが、簡単に言うと以下の2点かな。
「今の仕事が自分の持つ価値観にあっているか」
もしくは、
「価値観にはあってはいないが将来役に立つと感じられるか」
まあ、そんなに簡単に自分の価値観なんて作れないけど、数年悩むうちに出来てくることだから、悩んでいるうちはあせることはないと思う。逆に「悩まず何も考えずに30年生きてきて、今も楽しい」なんて人の方が、あとあと怖いような気がするな。
悩んでいて、時間をかける覚悟がある人には、『7つの習慣』がおすすめだよ。
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