今更ながら・・・


これを読む。



難しくて、よくわからない部分も多かったが、その割には面白く読めた。ビジネス書ばかりに視点をあててると、経済学ってあんまり関係ないと思うけど、そんなことない。ケインズシュンペーターがどんなことをやってた人は、本書を読んでいただければ。


以下、面白いと思う内容(個人的に解釈して簡単に書いているので、内容が正しいかは知らない)。

投資というのは美人投票(自分が一番と思う人ではなく、みんなが一番と思う人に投票する)のようなもん。だから、本当に効果が期待できる投資じゃなくて、みんなが効果が出ると思いそうなものに投資するので、バブルみたいなもんが起こる。

不況というのはイノベーションの結果。市場にリリースされた直後は価格も高いが、投資を回収やコストの効率化で価格は下がっていく(デフレ)。またイノベーションによりショベルカーが出来ると50人でやっていた仕事が5人ですむなど、労働力も省力化されるような結果も生み出す(失業率の増加)。


特に後者の内容を見て『イノベーションのジレンマ 増補改訂版 (Harvard Business School Press)』が読みたくなった。


で、不況時の対策として、ケインズはバラマキ政策で公共事業への投資により需要を増やすことをといているが、シュンペーターは資本主義である限りイノベーションは市場成長に必須と説いている。確かに、ダムをひたすら作るより、iPodみたいな魅力的な製品が次から次へと市場に出てくるほうが消費者にとっても魅力的だ。


人によって、どちらに学ぶかはそれぞれだが、ウェブ業界にいるんだから、もちろんシュンペーターでしょ。ちなみに、今の日本の政策は資本主義とは逆の方向に行っているので、いけてないね。企業がイノベーションを起こせるような投資を積極的にして欲しいもんだ。